ゴルフ5型乗りが 「自動車のしくみ ~ ラジエター」 まとめてみた
今朝さとる号ゴルフ5を始動させると
いきなりこんな表示が!
日本語に訳します。
「キャー、車止めて!」「冷却水をチェックよ!!」(勝手に女性の設定w)
初めての種類の「警告」に正直ビックリしました。
そして恐る恐るエンジンルーム開けてみますと…
↑ ちょっと見にくいですが、冷却水の規定残量、とっくにすぎてました…。
購入してから約5ヶ月。購入した当初は満タンでしたけど、
こんなに早く冷却水補充のタイミングってくるものなのでしょうか?これも輸入車ならではなのかは定かではありませんが、とにかく処置を検討してみます。
1、ゴルフ5型 ラジエターについて
まずは、「ゴルフ5型と冷却装置」についてまとめてみます。
(以下
フォルクスワーゲンゴルフ4/5/6 (SAN-EI MOOK Owner's Book Series 3) (SAN-EI MOOK Owner’s Book Series 3) より抜粋)
・ フォルクスワーゲン ゴルフ5型は、生産ラインで
「交換不要タイプ」
「不凍防腐剤G12++」(成分 不凍液 エチレングリコール50~100%、防錆剤エチルヘキサン酸1~5%)
「水と不凍防腐剤の割合は、60対40(この比率でマイナス25℃まで凍結を防止)」
の冷却水が注入されたようですね。
・ 「冷却水は、定期的に残量の確認をするのが望ましい」
その方法ですが、
- エンジンが冷えている状態で、イグニッションはOFF。
- タンク横にあるMAXとMINの間に残量が確認できるか?
これで不足しているのであれば、継ぎ足しが必要である。
・ 「ドライバーに無用な心配をあたえないため、ゴルフの水温計が示す数値は、実際よりも低めに表示している」
↑ 水温計は実際は100℃をこえているが、実際は90℃付近を示す。
・ 「ラジエターホースなどは、ゴムホースを使用しているので、定期的なチェックが必要」
・ 「ウォーターポンプ(冷却液を循環させる部品、下記項目でも解説)も走行距離に応じて、ポンプ内部の翼車が劣化する」
・ 「冷却水が異常に減ってしまう場合は、どこかに水漏れがある証拠」
・ 「水漏れがないのに冷却水が減ってしまう場合は、エンジンがオーバーヒートし、冷却水が沸騰することで水位が下がっている」と考えられる。
ということで、
ディーラに処置、対応を依頼するかどうか…(私個人の見解ですが)
フォルクスワーゲンが推奨しているクーラントがあるわけなので、ディーラーや専門店へ依頼するのがベターですね。
ただし不凍液・防腐剤の成分・割合などについてネットで調べてみますと、
「カー用品で販売している補充用クーラント」でも十分使えそうです。自分で出来そうなことはやってしまおう派な私としては、補充だけでしたら自分で市販品購入してやってみても問題ないとは思います。
※ ただしご自分で補充・交換などをされる方は、自己責任でお願い致します。
2、「自動車の冷却装置」を調べてみよう!
今回の警告を機に、私さとる
冷却装置について調べてみました。
その仕組みをひも解いてみようと思います。
参考にしたのは、こちらの本です。
<エンジンを構成する装置>
エンジンの働きによりクルマが走る、のは周知の事実ですが、
そもそも「エンジン」とは、
「空気とガソリンを混ぜた『混合気』を燃焼させ、
その熱エネルギーを、運動エネルギーに変換する仕組み」です。
そのエンジン本体は、
動力を発生する際に動く「主運動系」(ピストン・クランクシャフト)と、
バルブをうごかして吸排気を制御する「動弁系」に分けられます。
しかしこれだけでは、私たちが乗っている自動車を動かすことはできないのです。
そこで出てくるのが
<エンジンをサポートする「6つの補機類」>
- 「始動・充電装置」:エンジンを始動させる
- 「燃料装置」:エンジンに燃料を供給(燃料タンク・インジェクターなど)
- 「点火装置」:充電装置の電力を利用して混合気に着火する(点火プラグ・イグニッションコイルなど)
- 「吸排気装置」:空気の供給・燃焼ガスの排出(インテークマニホールド)
- 「潤滑装置」:エンジンオイルを循環させる
- 「冷却装置」: エンジンで発生した熱を逃がす(ラジエター・ウォーターポンプ)
これらが、エンジンの働きを補完しているということになります。
<冷却装置とは?>
それでは今回の「主役」、冷却装置(水冷式)の仕組みを追ってみますが、
そもそも何を冷やすのか?
(※注 「水冷式」に対するのが、フォルクスワーゲン ビートルなど、エンジンに直接外気をあてる「空冷式」)
「エンジン作動中、燃焼室内で混合気が燃焼すると
2000℃以上の高温の燃焼ガスになる」
↓
「シリンダーヘッドやピストン等の部品が熱をもつ」
↓
「異常燃焼(ノッキング)、温度上昇による部品の変形など防ぐのが冷却装置の役割」
<冷却装置その1 「ウォーターポンプ」>
まずエンジン内には、
「ウォータージャケット」という「冷却液の通り道」が張り巡らされており、
↓
「ウォーターポンプ」は、生み出すその圧力により「冷却液」をエンジンのウォータージャケットへ強制的に循環させる。
ウォータジャケットを通過する際に熱を吸収する(=エンジン内の熱を吸収)
↓
熱くなった冷却液が「ラジエター」へ移動、放熱。
ラジエターは、ほとんどが自動車の前面に配置されており、
走行中は、ここに風を受ける事で、冷却液を冷やします。
↑ ゴルフ5型 放熱性能のよいコルゲートフィン型ラジエター(写真:フロントグリル下)
「じゃあ、走行中じゃない時はどうしている?」
そのときは、ラジエターのすぐ脇に「冷却ファン」がセットされ、
放熱をサポートしているわけですね。
さらに「ラジエター」を掘り下げます。
・ その上部と下部にタンク(上:アッパータンク、下:ロアータンク)があり、
それをつなぐのが波状の形でおなじみ「ラジエターコア」。
ここに高温になった冷却水が流れ込み冷却、又エンジンへと送られるしくみ。
・ ラジエターで大切なのが、
その上部にある「ラジエターキャップ」
こちらは、冷却路を密封しラジエター内の圧力を調整(約50~90kPの圧力を加える)。
「完全に密封することで、水温が100℃になっても冷却水の沸騰をふせぎ(圧力で気泡が抑えられる)、その結果冷却液温度が高くなることで、外気との温度差がおおきくなりラジエターの冷却効率が高まる」
参考
<冷却装置その2 リザーバータンク>
「リザーバータンク」は、ラジエター内部の圧力に応じて冷却液を一時的に保存したり、ラジエターに戻す。
さきほども書きましたが、
「外気との冷却液の温度差がおおきくなるほどラジエターの冷却効率が高まる」 (科学のチカラ【加圧式冷却】を利用しているんですね…)
ただし圧力が高まり過ぎるとラジエターが破損する恐れがあるので
↓
ラジエターキャップの「加圧弁」が開き余分な圧力を大気に逃がしながら、
冷却液をリザーバータンクに送る。
↓
圧力が一定以下になるとラジエターキャップの「負圧弁」が開き冷却液を舞い戻し、
ラジエター内の圧力を大気圧付近にする。
フォルクスワーゲンゴルフには、「ラジエターキャップ」がない??
エンジンルームを見て初めて知りました。輸入車には多いらしいのです。
ゴルフ5は「ラジエターキャップ」がない代わりに、
「青いキャップ」がその役割を果たします。
↑ 冷却水が熱い時の補充作業は、注意が必要です!
〈オーバーヒートとは〉
「エンジンが過熱しすぎると「オーバーヒート」を起こし、車が動かなくなる」
オーバーヒートを防ぐために、上述の冷却装置たちが懸命に働いている訳です。
楽しいドライブ中のオーバーヒートによる自走不可、いやですよね。
でも以下3つ
1、水温計のチェック(高すぎないか?)
2、冷却液のチェック(規定内の量か?)
3、エンジンオイルのチェック(規定内の量か?)
に気をつけておけば、O.K ということになります。備えあれば憂いなしで、私も十分頭に入れておこうと思います!
まとめ
「冷却装置は、あらゆる運転状況下で、エンジンやエンジン各部を常に適切な温度に保っている」
いかがでしたか?
「冷却装置」は、エンジンで発生した熱の処理と密接に関係し、
エンジンオイルの循環にも大きく関与し、
まさにエンジンの効率的な働きに欠かせない装置であることが確認できました。
私さとる。これまで乗り継いだ国産車たちが、
ほぼノートラブル・ノーメンテナンスで所有できていたので、これまで
こんなふうに自動車の装置について掘り下げることなどもちろんありませんでした。
ゴルフ5に乗り始めてから、小さいトラブルにみまわれることは増えましたがw、新たな発見・新しい知識など確実に増やすこともできており、まだまだ
この車とのカーライフを楽しむことができる!と大変わくわくしております。
皆様もマイカーのメンテナンス、楽しんでみてはいかがでしょうか?
公式サイト フォルクスワーゲン点検ガイド↓
以上今回は、
「自動車のしくみ ~ ラジエター」 についての記事でした。
〈番外編〉
勝手に宣伝!
中古車ショップにて
ゴルフ5 ヴァリアント(平成20年式)
走行わずか約50,000キロの
特選車、発見しました。
興味がある方はお早めにー。
フォルクスワーゲンの輪がもっと広がりますように〜!
(2016年4月6日現在)